ミシシッピチズガメの特徴
- 甲羅に地図の等高線のような黄色い模様が広がる、観賞価値の高い水棲ガメ。
- 水中を軽やかに泳ぎ回る姿が美しく、遊泳性の高い種として人気。
- オスは小型(甲長9〜14cm)で、限られたスペースでも飼いやすい。
- メスは20cmを超えて育ち、迫力ある体格になる性差の大きさが特徴。
- 日光浴を好み、水から上がって甲羅を乾かすバスキング設備が欠かせない。
- 人工の配合飼料によく餌付き、日々の餌の管理がしやすい。
- アカミミガメ規制を背景に、代替となる水棲ガメとして注目されている。
- 警戒心が強く、手に取るより水槽越しにじっくり観賞して楽しむタイプ。
性格:活発でよく泳ぐが、警戒心が強く神経質な一面もある
ミシシッピチズガメの基本情報・スペック
体長
オス9〜14cm / メス20〜25cm(最大約27cm・甲長)
体重
オス約150〜300g / メス約500〜900g
寿命
約15〜30年
食性
雑食(動物食傾向)
活動時間
昼行性
原産地
北アメリカ(アメリカ合衆国中南部・ミシシッピ川下流域)
生息環境
流れの緩やかな大きな川やその後背湿地。水草が茂り、倒木や岩など日光浴できる足場の多い水辺を好む。
繁殖様式
卵生。春から夏にかけてメスが水辺の砂地に産卵する。
ミシシッピチズガメの飼育環境・ケージの選び方
- 必要スペースよく泳ぐため水深と水量が要る。水槽台を含め専用スペースを確保したい。
- お世話時間1日15〜30分(給餌・観察と、週1回の水換え・掃除)
- ケージオス単独なら60cm水槽、メスや複数飼育は90cm以上が目安
- 温度水温24〜28℃を水中ヒーターで維持。バスキングスポットは30〜35℃に温める。
- 湿度水棲のため湿度管理は不要。水質と水温の維持が中心となる。
- 照明日光浴を好むためUVBライトは必須。バスキングライトと併用して陸場を温める。
- 床材ベアタンク(底砂なし)が掃除しやすい。敷くなら誤飲しにくい大磯砂などを薄く。
- 餌動物食傾向の強い雑食。配合飼料を主食に、乾燥エビ・貝・小魚・水草などを組み合わせて与える。
- 給餌頻度幼体は毎日、成体は2〜3日に1回、数分で食べ切る量を目安に。
- 飲み水遊泳スペースを確保できる深さの水を張り、外部フィルター等でしっかりろ過する。水を汚しやすいため週1回程度の部分換水を行う。
ミシシッピチズガメを飼う前に知っておきたいこと
💡 飼育のポイント
まずはオスの幼体から始めると、一般的な60cm水槽で設備をまとめやすく管理も楽です。ろ過とバスキング(UVB+保温)だけは妥協せず、水を汚しやすい点を見越して換水を習慣にしましょう。大きく育つメスを選ぶ場合は、あらかじめ大型水槽まで用意できるか検討してからお迎えするのが安心です。
✨ 重要チェックポイント
- よく泳ぐため十分な水深と能力に余裕のあるろ過を用意する
- メスは大型化するので余裕を持った水槽計画を立てる
- 外来種問題に配慮し、絶対に野外へ放流・遺棄しない
ミシシッピチズガメの健康管理・病気の予防
主な病気と予防法
腐甲病(シェルロット)
水質悪化や外傷から甲羅が細菌・真菌に侵され、患部が白く柔らかくなる。ろ過の強化と乾いた陸場での日光浴を確保し、悪化時は動物病院で治療する。
ビタミンA欠乏症(ハイポビタミノーシスA)
偏った餌が続くとまぶたが腫れ、目が開かなくなる。緑黄色野菜やビタミンを含む配合飼料で補い、重症例は通院する。
代謝性骨疾患(MBD)
UVB不足やカルシウム不足で甲羅や骨が変形・軟化する。UVBライトの適切な照射とカルシウム補給で予防する。
呼吸器感染症(肺炎)
低水温や不衛生な環境で発症し、開口呼吸・傾いた遊泳・鼻水が見られる。水温を適正に保ち、症状が出たら早めに受診する。
🏥 動物病院へ行くべき症状
甲羅が柔らかい・崩れる
目が腫れて開かない
鼻水・開口呼吸などの呼吸器症状
数日以上餌を食べない
水面でうまく泳げず体が傾く
ミシシッピチズガメのトラブルと対処法
⚠️ 水がすぐ汚れる・臭う
動物食で水を汚しやすいため、能力に余裕のある外部フィルターと週1回程度の部分換水で対処する。
⚠️ メスが大きくなり水槽が手狭になる
成長を見越して90cm級の水槽やスペースを事前に計画しておくと安心。
⚠️ なかなか人に慣れず隠れてしまう
警戒心が強い種なので、無理に触らず落ち着ける陸場と隠れ場所を用意し、時間をかけて距離を縮める。
ミシシッピチズガメのよくある質問(FAQ)
- Q. ミシシッピチズガメは初心者でも飼えますか? 丈夫で人工飼料にもよく餌付くため、水棲ガメの入門種として向いています。ただしろ過・UVB・バスキング・ヒーターの設備一式は最初に揃える必要があります。
- Q. オスとメスでどのくらい大きさが違いますか? オスは甲長9〜14cm程度と小型ですが、メスは20〜25cmまで育ちます。飼育スペースは性別を踏まえて計画しましょう。
- Q. 水はどのくらいの深さが必要ですか? よく泳ぐ種なので、甲羅の数倍の深さを確保して遊泳スペースを作ると良いです。同時に必ず陸場(バスキングスポット)も設けます。
- Q. 紫外線ライトは本当に必要ですか? 日光浴を好む種で、UVBは甲羅や骨の健康維持に欠かせません。バスキングライトと合わせて設置してください。
- Q. 飼えなくなったら川に逃がしてもいいですか? 外来種の放流は生態系を壊す行為で、絶対に行ってはいけません。終生飼育を前提に、難しい場合は引き取り先を探しましょう。
ミシシッピチズガメの飼育でよく挙がるポイント
飼育者からよく挙がる声や専門店の情報をもとに、編集部がポイントをまとめました。
1
オスをお迎えして3年、60cm水槽で元気に泳いでいます。人工飼料に一発で餌付いてくれて、餌やりのたびに寄ってくる姿がかわいいです。設備さえ整えれば手のかからない子だと感じています。
2
とにかく泳ぐのが上手で、水草の間をスイスイ移動する姿にずっと見入ってしまいます。ろ過だけはケチらず外部フィルターにして正解でした。水がきれいだと調子も良いです。
3
ミドリガメが飼えないと知って代わりに迎えました。甲羅の地図模様が本当にきれいで、成長とともに少しずつ変化していくのを眺めるのも楽しみのひとつです。